白砂漠での夜。
砂漠は昼夜の温度差が激しいと言いますが、本当に寒い。
一応冬に着ているコートを持ってきてはいたのですが、マフラーと手袋も持っていけば良かったと痛感。
本当に寒かったです。正直全く眠れなかった。
そう、夜は星空のもとで雑魚寝。一応毛布一枚は貸してくれはするのですがなんか臭うし…(笑
一緒に寝た人たちが簡単に爆睡していることに私はびっくりですよ…。(男女関係無くみんなで雑魚寝です)
バックパッカーのフランス人女性はちゃっかり寝袋持参で逞しいなと思いました。
また、明りの全く無い砂漠は星が本当に綺麗。
星空はどう頑張ってもカメラで綺麗に撮れなかったので、写真が掲載できないのが残念でなりません。
英語で何故ミルキーウェイと言うのかが分かりました。
本当に白い。
そして流れ星がこれでもかと流れていました。
一夜で20回以上は流れ星を見ました。願い事叶えまくりですね!w
本当に本当に綺麗な夜空でした。
朝。
Aを除く私たち4人は寒くて寒くて明け方には起床。
Aは砂漠には行き慣れているので逞しく寝てましたww
火にあたる…寒いよ…><。(Photo by M)
火に当たっていると空が白んでくる。そしてAも起床。
他の旅行者たちはみんなまだまだ寝ています。
エジプト人ドライバー2人もごそごそ活動開始。
左から、M、わたし、32歳(♂)、H。(Photo by A)
夜寝る前に32歳が「夜中にフェネックが来て靴を取っていってしまうから靴は隠しておけ」と言っていましたが、朝周りを見ると無数の足跡が。
やっぱり居るみたいです。
運が良いと実物も見れるらしい。今回は私たちは見ることができませんでした。残念。
こんな謎の足跡もありました。鳥?
そろそろ日の出が拝めるだろう、というわけで5人で奇岩の上に登る。(Photo by A)
カメラを構える私。つか何故Aは私を撮ってるんだwww(Photo by A)
日の出もとっても綺麗でした。
あの赤い幕を張ったところで一夜を過ごしました。
無風だったのは幸い。
砂に文字を書こうとしている友人たち。
しかしすぐに32歳に「朝食の用意ができたよー」と呼ばれたので断念。ちっ…。
朝日が奇岩を照らす。
朝食後、白砂漠を後にしました。
本当に幻想的で美しいところでした。
クリスタルマウンテン
そして前日立ち寄れなかった(主に32歳の所為で)クリスタルマウンテンへ。
本当にクリスタルなのかどうかは分からないですが、岩がみんなこんな鉱物でできています。
綺麗!
しかし、観光客がどんどんどんどん削っていくのでだんだん小さくなっていっているんだとか…。
ピラミッドや白砂漠の奇岩にも何か削って書いてあるのが度々見受けられました(´・ω・`)
マナー悪いなぁ…。
クリスタルマウンテンから車内に迷い込んできた蝶。
こんな不毛の砂漠にも蝶がいることに驚き。
ドキドキ☆自宅訪問
そして再び出発地のオアシスへ。
1時間ほど車整備のため待たされましたがすぐに出発。
…と思いきや。
何故か32歳の家に寄る事に。
家では奥さんがお出迎え。
いったい何をするのかと思いきや、なんと32歳は風呂に入りだした。
ちょwwwwわたしたちはどうすればいいのwwwww
なんか生々しくシャワーの音やうがいする音とか色々聞こえるんですけど…w
自由すぎるぜ…。
ぱっと家の中を見回すと、電化製品がみんな日本のメーカー製なのが面白かった。
東芝・パナソニックなど。
そういえば車も日本製が多い。(型は古いのが多いのですが…)
待たされている間、奥さんの方からクッキーのようなものの中に何かジャムのようなものが入ったお菓子と、ミントティーを頂きました。
白砂漠のキャンプ中にもたびたび出されたミントティー、砂糖がいっぱい入って非常に甘ったるい味なんですが、なんともいえない美味しさがあります。
お菓子をもしゃもしゃ食べていると間もなく32歳登場。
トランクス一丁で。えらい開放的だなオイ…。
そして同じくミントティーを飲む。
そのままでも充分に甘いのに、さらに砂糖をドバドバと足す(゚Д゚|||)
「ちょwww入れ過ぎっしょwww」と突っ込むも「この方が美味しいよ☆」なんて言う。
冷静に奥さんが「いや、あなたは入れ過ぎです。」と突っ込んでいた。
クジラの谷
おやつを美味しくいただいたのち、出発。
次の目的地はワディールヒタン。(本当はワディ・アル・ヒタンらしいけど、現地の発音はこう聞こえる)
古代は海だったらしく、クジラの祖先の化石がいっぱいあるという通称クジラの谷。
2005年に世界遺産(自然遺産)に登録された場所。
エジプトは文化遺産はたくさんありますが、ここは唯一の自然遺産です。
エジプトの昼は灼熱
しばらく砂漠を走った後、急にこのような木々の立ち並ぶアフリカのサバンナのような場所に出て、ここで昼食。
白砂漠での夜はあんなに寒かったのに、昼にはもうとんでもない暑さ!
Photo by A。
鳥が飛んでいたので撮っていました。ハヤブサでしょうか?
こんな場所なので何か生き物はいないかと探したのですが、見つからず…。
糞はいっぱいあったのですが。
そして何よりハエがすごい!!!本当に不快なほど耳元でブンブン言ってました。
半ばハエのしつこさにうんざりして生き物探しは早々に切り上げ…。
敵は三半規管
昼食の後、再びワディールヒタンへ向けて出発。
舗装されていないものすごい悪路をひたすら進みます。
もう本当にジェットコースターに乗っている気分でした。え、ここ傾斜何度!?っていうような崖を無理矢理下っていったり(゚Д゚|||)
絶叫マシン嫌いのMはひたすら叫ぶ。しかしあえて助手席に乗っていただきました。(鬼畜フレンズ
最終的に彼女は「私、これからはどんな絶叫マシンにも乗れる気がする…」と呟いていました。
道途中の風景。谷を登ったり下ったり。
ただしその他4人は車酔いの呪が…
「車酔いしない」と豪語していたAとHでさえ「無理…きもちわるい…」と言い出す始末。
冷静なEはさほどではなさそうでしたが…(でもだるそう)
私完全アウト。
早く着かないかしら…と唇を紫色にしながら願ってましたww
やっとクジラの谷到着
ぐらぐら揺られ、みんなでグロッキーになりながらやっと到着。
周りの岩の模様。
古代はここは海底だったわけです…。
そしてここが自然公園の管理施設…のはず。
何気にちょっとこだわった造りになってますね。
ここで車から降り、施設の中で説明を受ける。
「展示してある化石に絶対に触るな」と言われてることだけなんとなく分かりました。
で、この自然公園、けっこう広いわけなんですが、どうやって見て周るのかと思いきや…
なんと徒歩。
5人に流れる不穏な空気…
車酔いで完全グロッキーなのに…この炎天下の日陰の無い砂漠を徒歩で見て周るのか…!?
しかし32歳はとてもいい笑顔で「いってらっしゃい!」と手を振っている。
車酔い+灼熱+徒歩 3連コンボ!!
仕方ない、進むしかない…というわけでのろのろと出発しました。
とりあえず半球のオブジェのようなものが並べてあり、それに沿って道なりに歩いていけば化石が置いてある感じです。
しかし残念な事に私はパンフレットを貰ってくるのを忘れたので、どれが何の化石なのか全く分からず…。
写真だけ並べておきます。
恐らくクジラの祖先たちの化石。
海底だったころの地層…らしい。
この辺から貝の化石がいっぱい見つかってるそう。
長い長い年月をかけて、海からだんだん水がなくなっていったこの地。
これは水がだいぶ無くなって、マングローブ群が一面に広がっていたのであろう時代の地層…らしい。
マングローブの化石だそうです。
そして水が流れ出ていく過程で部分的に岩が流され、残った岩も風化により奇妙な形になっていき、至る所にこんな形の岩があります。
中には今にも落石しそうな形のものもあり…大丈夫かコレ!?と心配になるものも…。
地層が綺麗に見える。
今から見返すとすごいよね、この写真…体力があればもっと感動できたはずww
道の途中でも、足で地面を掘り返すと、何かサメの歯みたいなのとか、生き物の背骨とかがガチで出てくるんです。ホントに。
背骨が出てきた時はホントにビビリましたwww
なんとなくそのまま埋めて戻しておいたwwww
きっとみんな体力が有り余っていれば「すごーい!!」と感動できたんでしょうが、如何せん全員かなりお疲れで、こんなに凄いものを目の前にしても「ああ、化石ね…」と何とも感動の薄いことになってしまいました…(苦笑
そして炎天下の中、車酔い状態で歩いていた私とHの体力がやばいことに…。
途中で休憩できるような日除け場所が設置されているんですが、私とHは特にグッタリ…。
正直写真を撮るので精一杯でしたwww
というわけで私とHは世界遺産で○○をやらかしてきてしまいましたwwww
ホントごめんなさいwww
休憩場所でグッタリしていて、約束の時間に戻れなかった私たち。
その後心配した32歳が迎えに来てくれました。
帰路
○○をしていくらか気分はマシになったのですが、まだ体力的に辛い。
するとAが交渉タイム。
当初はこの後近くの町まで送ってもらって後はそこから自力でカイロまで、という予定でしたが、なんと32歳がカイロまで送ってくれる事になりました。
そして32歳は「気分が悪い時はこれだ!」と車の荷台からおもむろにレモンを取り出し、その場で輪切りにしてくれました。
この時のレモンの酸っぱい味が私にとってのエジプトの思い出の味な気がします。
ミラー越しの日の入り。
帰り道も行きのような悪路なのか…?と思っていたら、そうでもありませんでした。
これまた地平線まで何も無いすごく綺麗な砂漠を突っ切って行きました。
そしてその道の途中で日の入りを見ました。
さらば、砂漠!
世界中を旅してるAは「アメリカのグランドキャニオンよりずっとここの方がいい景色だ」と言っていました。
実際こうやって写真見返すと本当に綺麗なところだわ…。もっと見ておきたかった。
泣きっ面に蜂
さてさて、そういうわけで32歳の厚意によりカイロまで送っていただくことになったのですが、ここからまたアクシデントが。
この日、なんとカイロの地下鉄で十数名が亡くなられるという規模の事故があり、カイロの街は強烈な渋滞となっていました。
で、カイロ近くの町からすでに渋滞気味で、そこのガソリンスタンドに入ったのですがここもかなりの順番待ちに。(日本でのガソリンスタンドと違い、かなり手際が悪いのでめちゃくちゃ時間がかかります)
そこで32歳が車から降りて他の客やスタンド店員と何か話し始めた。
次第に語気が荒くなってきた…!?
「え、何を話してるんやろ…?」と顔を見合わせる私たち。
注意深く盗み聞きしているA。
A「かなり体調の悪い子を乗せてるから、こっちに先に給油しろって交渉してる!」
一同「えー」
体調悪いと言っても車酔いですからwwww
でもなんだか必死に32歳がアピールしているので5人全員すごく体調悪そうなフリをすることにした。
32歳が交渉してる間にも、途中でスタンド店員がこっちに来て様子を見てくるわけですよ。
で、「Hi!」て挨拶してくる。
もうこれは頑張らなきゃ(?)ってわけで、アカデミー賞ばりの演技で「ハァイ…」ってすごく辛そうに返答しておいた。
ほどなくして交渉は成立したらしく、こちらに先に給油してもらえることになったようで、すぐに出発することができました。
あの時のガソリンスタンドで給油待ちしていた人々、ごめんなさい!ww
その後ものすごい渋滞でえらい時間がかかりましたが、なんとかカイロに到着。
そして32歳と別れる。
32歳には色々とお世話になりました。
きっと彼なら素敵な第二夫人が見つかるはず!
ありがとう32歳!(終始名前が分からなかったけど!)
奥さんによろしく!
帰ってきた途端に…
さあ帰ってきましたカイロ。
何も無い砂漠にいるとカイロのこのごちゃごちゃ感には何か脱力感が…ww
帰ってすぐに私は眠ってしまいました。
…
で、2時間ほどして目が覚めると、何か体がおかしい…。
友人たちにも「banzai顔色悪くない?」と言われる。
「熱はかってみたら?」とAに体温計を渡され熱を測ると…
なんと、37.8℃でした。
思い返してみれば飛行機の中から毎度睡眠不足で、ほとんどまともに眠れない日々が続きました。
やらかしてしまいました…。
さて、この先どうなるエジプトの旅!?
次回へ続く!